読んでいただきたい！今月のお勧めの本「とんび」

「とんび」　重松　清著

昭和37年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。
愛妻の美佐子さんとの間に待望の長男アキラが誕生し家族3人の幸せを噛みしめる日々。
しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまうー。

その後、アキラへの愛あまって、時に暴走し、時に途方に暮れるヤスさん。
我が子の幸せだけを、ひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通していつの世も変わることのない不滅の情を描いた、魂ふるえる、父と息子の物語。

数年前に知人から勧められて読んだ作品。
重松清の作品は「流星ワゴン」「ビタミンF]「カシオペアの丘で」の3作品しか読んだ事がありませんでしたが、一番心に響いた作品でした。
作品を読み終わった時、また今、感想を書いていて改めて感じる事が「不器用な生き方」をしている人こそ、純情で熱意のある人なのではと。。

便利になりすぎた世の中だからこそ、一度原点に戻って若い世代の人たちに是非、読んで頂きたい作品です。