読んでいただきたい！今月のお勧めの本「嘘つきジェンガ」

「嘘つきジェンガ」  辻村　深月 著
*直木賞受賞作品

詐欺の短編物語が3作品。
1つは加担してしまう人、1つは被害者、1つは主犯者とそれぞれ違う立場での話で、とても面白かったです。
どの話も多くの人物が嘘をついており、それがジェンガのように積み上げられています。

これは小説が故に、そのジェンガが奇跡的なバランスで成り立っているが、実社会でもこの小説のように絶妙なバランスで綱渡りの生活をしている人種もいるのではないだろうか。

今、社会を騒がせている「ルフィ」また「ルフィ」を影で操っている裏社会の人物などはその部類に入るのでは。。
また、詐欺ということでいたた堪れない場面が多くありましたが、どの作品も当人の理解者がいてくれるおかげで救いのある話になっているところは、辻村さんらしい温かみがある作品でした。

長編小説が苦手な方には、サクサク内容が入ってくる作品ですので是非読まれてみて下さい。

ちなみにこの小説は、仕事の取引先の方からお勧め頂いた本です。
この場をお借りして改めて御礼申し上げます。