読んでいただきたい!今月のお勧めの本「ねじまき鳥クロニクル」全3巻(約1160ページ)
「ねじまき鳥クロニクル」 村上 春樹著
村上春樹にしては珍しく「夫婦」を描いた作品だと思います。
結婚してお互いを知っているようで 実は相手のことを何も知らなかったと思い知らされる綿谷ノボル。
妻、クミコを理解しようとすることは「井戸の底に降りていかなくてはならない」のだと。。
そこには壮絶な過去と宿命が待ち構えていた。
何度もその過去の仕打ちに打ちのめされながらも、クミコを連れ戻そうとするノボル。
幻想か。現実か。
ラストは見事に村上ワールドにしてやられました。
心から人を愛し、信じ続けると言う事は、その安堵感から時には「無関心」に近いものになるのではないかと感じた作品でした。