読んでいただきたい!今月のお勧めの本!「美丘」
「美丘」 石田 衣良著
恋人たちの純愛物語。
「誰かを愛することは、その人の人生の責任をとることだ」
物語は大学生・太一の語りで綴られる。
『きみ』とは太一の恋人・美丘(みおか)のこと。
二人が初めて結ばれたときに美丘から告げられた衝撃の事実、ヤコブ病。
物語の冒頭に美丘が死んでしまうことがわかっていたので、読むのが辛かった。
光り輝くキャンパスライフ、その対岸に死がある。
死にゆく美丘との約束は、太一の手によって死にたい。太一は「きみ」の命を終わらせる決意をする。
「さようなら、きみはずっと僕の胸で生きる」
とても切なく、魂が燃やし尽くされたような印象を受けた小説でした。