読んでいただきたい!今月のお勧めの本!「おもかげ」
「おもかげ」 浅田 次郎著
一行目から浅田ワールドに浸り、数頁から目頭が熱くなる。
定年まで大手商社を勤め上げた竹脇正一は、送別会からの帰路、地下鉄の中で脳溢血で倒れ病院に運び込まれる。
昏睡する正一を、職場の同期で今は社長の堀田、幼馴染の永山徹、娘婿の大野武志等が見舞い、それぞれが知る正一の人生を語る。
おいおい、正一には聞こえてるんだぞ。
意識の戻らぬまま幽体離脱?街に出てマダムと合瀬を楽しみ、謎めいた美女と海を眺め、隣りの患者と銭湯を浴びたり、束の間を楽しむ。
浅田ファンならすぐに「地下鉄に乗って」を思い出すことでしょう。
さらに幼なじみのカッちゃんを捨てた父親が、麻の背広にパナマ帽というのは「鉄道員(ぽっぽ屋)」のなかの角筈にての父親だと気付きにやっとしました。
涙なくしては読めない、新たな代表作。
「地下鉄に乗って」と「おもかげ」は前者は父を追い、後者は母を追う作品でした。
みなさん、毎日たくさんのストレスを抱えながら生活していると思いますが、この本を読んで、ほんのりした気持ちになってリフレッシュして頂けたらと思います。