今月のお勧めの映画「52ヘルツのクジラたち」
今月のお勧めの映画「52ヘルツのクジラたち」
まず、タイトルの「52ヘルツのクジラたち」とは、52ヘルツという「高い周波数」で鳴くため、その声を他のクジラは聞き取れず「世界で1頭だけの孤独なクジラ」を意味しています。
この映画はまさにその境遇にある人間にフォーカスし、丁寧に人間模様を描き出していく作品です。
さすがは原作が2021年の本屋大賞を受賞しただけのことはあると思いました。
主演は杉咲花。
杉咲花主演といえば、似た作品に昨年にスマッシュヒットをした「市子」があります。
「市子」を見た時には、何か因果関係がぼんやりとしていて、正直なところ私は入り込めずにいましたが、本作では、様々な状況を丁寧に追っているため入り込みやすかったです。
いずれにしても、杉咲花は不幸な境遇の人物が不思議とよく似合っています。
また、志尊淳も本作の役柄は非常にマッチしていました。
「世界で1頭だけの孤独なクジラ」は、人間社会では少なからずいます。
そして、運よく「声なき声」を聞こえる人に奇跡的に出会えるかどうかで「世界で1頭だけの孤独なクジラ」の生涯が決まる面があるのです。
単なるハッピーエンドな物語ではない複雑な関係性を見事に描き出すことに成功しています。
私も会社の経営者だからこそ、誰にも相談できない事が沢山あります。
正直、親友と呼べる友人もおりません。
そういう意味では僕も「52ヘルツのクジラ」なのかも知れません。
ただ、いつも近くに支えてくれるスタッフが居てくれるので、もしかしたら僕の周波数を感じ取ってくれているのかも知れません。
本当に心温まる映画です。
是非皆さん、映画館に足を運ばれてこの感動を実感されてみて下さい。